うきよめぐり

アラサーが仕事を辞めて留学した徒然日記

三十路手前で仕事を辞めて、オーストラリアに来た理由

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私が留学するまで

 留学しようと決意した当時は、イギリスに行きたいと思ってしました。理由は単純明快で、ハリーポッターの舞台だからです。お勉強ついでに、ハリーポッター映画の撮影に使われた場所やゆかりのある場所に行こうと思っていました。


◆ワーキングホリデー

 そもそも最初はワーキングホリデーに行こうと思っていました。
 ワーキングホリデーとは、18~30歳(国により年齢が異なる場合あり)の人が、異国の文化の中で休暇を楽しみ、その滞在資金を補うために一定の就労をすることを認められているビザです。つまり、遊んでもオッケー、働いてもオッケー、それがワーキングホリデービザです。また、ワーキングホリデービザでも一定期間の留学ができます。
 一般的に留学と言われているものは、学生ビザを取得し、異国で勉強することを指します。

◆ワーキングホリデービザと学生ビザ

 では、ワーキングホリデービザと学生ビザでは何が違うのでしょうか?
 大きく異なるのは、ビザを取得できる年齢と、その国で働くことができるか否かです。渡航先によっては、学生ビザで留学中でも一定量の就労を認められていますが、ほとんどの国では、学生ビザで就労することはできません。また、学生ビザという名前だから、学生時代、つまり10代にしか取得できないビザと思われがちですが、学生ビザでの留学は、6歳以上で資金とビザ申請さえできれば取得が可能です。逆に言うと、学生ビザで留学する場合は、その期間の生活費や食費、家賃などの出費を全て貯金で補わなければなりません。
 親元を離れ就職している身としては、というか、三十路手前で親にお金を借りる勇気ないし、忍びないですよね。できるなら自分で用意したいものです。しかし、事前に全ての資金を用意するのはそう簡単なことではありません。資金を貯めるまで留学ができないと思うと、留学がとんでもなく遠い存在のように感じてしまいます。
 そんな折に、ワーキングホリデーというものを私は知りました。 むしろなぜ今まで知らなかったのか不思議なくらいです。大して調べたりしていなかったので、危うく夢が夢のまま終わるところでした。そんな「海外に住んでみたい」という長年の夢を叶えるついでに、仕事も出来るなんて一石二鳥だと思いました。しかし、イギリスはヨーロッパ圏であり、ヨーロッパ圏はとにかく物価が高いイメージでした。いや、実際に物価高いですよね。さらに、イギリスはワーキングホリデー制度はなく、類似した制度はあるのですが、人気が高く抽選だというではないですか。抽選に落ちたら私のちっぽけでか細いささやかなやる気がポッキリと折れるだろうことは目に見えているので、イギリスは別の機会に行こうと即決しました。

 そこで、ワーキングホリデーや留学経験のある友達に話を聞き、カナダかニュージーランドかオーストラリアにしようと決めました。理由は、ワーキングホリデーに行きやすいこと、海があること、自然が多いことでした。東京はとても便利で、楽しい場所です。しかし最近は、この雑多で生き急いでいるような世界が窮屈に感じて仕方がありませんでした。もともと田舎育ちということもあるかもしれませんが、海や川が恋しいんです。バスや電車が遅れたっていいじゃないか!スローライフ万歳!そんな気持ちでした。

◆オーストラリアのワーキングホリデー

 そんな折、オーストラリアにワーキングホリデー経験のある友達に、「オーストラリアはファームである程度働くとワーキングホリデーを2年に伸ばせるよ!」という情報を聞きました。なんて素晴らしい制度なのでしょうか。農家でも酪農でも、どこでも行きますよ!ということで、さっそく調べました。オーストラリアでは、3ヶ月以上ファームで働くとワーキングホリデーの期間をもう1年増やせるという制度があるようですね。どこもそうだと思いますが、田舎の過疎化により人手不足なのでしょう。それに伴い、今年からオーストラリアのワーキングホリデービザを取得できる年齢が35歳まで引き上げようという話題も持ち上がっているようです。(既決されてはいません)ファームなどを始めとする過疎化が進む地域にとって、ワーキングホリデーによる人員確保が必要不可欠となりつつあるそうです。アラサーにとっては嬉しいことこの上ないですね!早く制度が変わってくれることを祈るばかりです。

◆オーストラリアへ留学した理由

 では、なぜ私は留学(学生ビザ)なのか。そう疑問を持つ方もいるでしょう。私は看護師なのですが、オーストラリアでは、様々な条件をクリアすると日本の看護師免許を使用し、看護師としてオーストラリアで働くことができます。その条件の一つに、英語があります。当たり前のことですよね。英語圏で働くには、それ相応の英語力が必要であり、なおかつ看護師は専門用語とコミュニケーション能力も必要不可欠です。一瞬、「え、海外で働けるの!?」と夢見ますよね。まさに白昼夢。最初は、「旅行+αで英語の勉強をしよう」というノリで、あまり英語をバリバリ勉強しようとは思っていませんでした。しかし、英語の条件をクリアできれば外国でのビジネスチャンスがある!そう知ってしまったら、それに挑戦してみたいと思いました。たとえ、試験に合格しなくても、挑戦した経験や勉強した英語能力は身になります。
 また、オーストラリアでは、学生ビザでもある一定量の就労が認められています。もちろんお金を貯めてから渡豪するつもりではありますが、収入を得られるのと貯金で食いつないでいくのとでは、心持が変わりますよね。私の友達で大学時代にアメリカに留学していた人が、留学中にお金がなくなることが心配のあまり、毎日やっすいカップラーメンを食べて節約していたといいます。せっかく海外に来ているのに、それでは楽しくないですよね。目的が勉強なんだから、遊ぶ必要性はないだろうと言われては、元も子もないですが、勉強しているときこそリフレッシュが必要ですし、友達とたまにはハメを外したっていいじゃないですか。人間だもの。
 さらに、これは日本ならではですが、時差が1時間、サマータイム時は2時間という微量であることも大きな利点ではないかと思います。今まで時差ボケなどしたことのない私ですが、いつボケ始めるかなんてわからないじゃないですか。それに初めての一人海外という不安もあります。初めて何かをするときのワクワクと不安の狭間って、気持ち悪いですよね。それを楽しめる正確ならいいのですが、だいたいは不安が大きくなります。特に英語もできないし、オーストラリアに知り合いがいるわけでもないし、今までホームシックになったことはないけれど、今回もそうとは限りませんし。…と不満や不安をあげたらキリがなくなりますが、時差があまりないというのは、私の中で大きな利点かなと思いました。

 そんなわけで、当時は英語の勉強をみっちりしようと考え、3ヶ月しか学校に通えないワーキングホリデーでは勉強期間が足りないと考え、学生ビザで留学することにしました。一応、まだ20代の期間があるので、学生ビザで留学後にどこかへワーキングホリデーをしようと考えています。オーストラリアは35歳までビザ取得期間が延びることを祈って、先にカナダかニュージーランドに行くのもありかなと頭の片隅で考えています。何度も言いますが、既決されていません。

 いつか留学後の話をしますが、看護師として日本の看護師免許でオーストラリアで働くという、とんでもねぇ壁を乗り越えるのは果てしなく長く険しく恐ろしく困難な道だということがわかりました。私の夢はいずこへ…?この話はまた今度。