うきよめぐり

アラサーが仕事を辞めて留学した徒然日記

<オーストラリア> ~することなくて暇すぎるとか贅沢な悩みだけど、暇すぎて暇すぎた2日目

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<オーストラリア>~留学してからの日常

 今日は、昨日から暇人であることが確定している日でした。なぜかというと、今日の予定は市内にある学校の場所を確認することのみです。
 多摩ニュータウンから新宿の下見に行くような感覚ですね。北海道から東京に来た時は、東京の複雑さに恐れおののいたことは事実です。確かに言葉の通じない異国の地ではありますが、東京移住歴10年弱の私にとってシドニーは楽勝よ!そう思っていました。

 つまり、何が言いたいかというと、目が覚めるまで寝ていていいわけですよ。久しぶりのノープラン休日を満喫すべく出だしはもちろん寝坊です。私が長時間睡眠できないことは事実ですが、目覚ましを掛けている目覚めと掛けていない目覚めは別物なのは言うまでもありませんね!さあ、気合入れて寝坊しよう!

◆事件発生

 しかし、事件は起きました。もう察している方もいるでしょうか。そうなんです、私はしくじりました。しくじり先生

なんと、目覚ましを消すのを忘れました!!

なんてこったい!いつも通り5時半に起床しました。あーびっくりした。さらに驚いたのが、辺りが真っ暗で一瞬いつの5時半なのかと挙動不審になりました。
 
 現在のシドニーは、日の出時間が6時半すぎなんですね。いくら日中の日差しが強いといってもまだまだ冬ですね。日本での冬期は暗いうちに起きて、暗くなってから帰宅する生活をしていました。しかし、急に夏から冬に来た私とっては、新鮮というか、奇妙な感覚ですね。寒いし、誰も起きている気配がないので、とりあえず布団の中で使えそうなアプリ検索などぐだぐだし時間をつぶしました。

え?二度寝

私に二度寝の3文字はありません。というか、10時前には就寝したので眠気なし。はっはっは
 そうして6時半すぎた頃、ブラインドの隙間からチラチラと太陽がアピールし始めました。待ってました!ピーカンな予感です。とりあえず口腔内が気色悪いので歯だけ磨いていると、誰かが2階から下りてきました。お父さんです。私の怠慢を絵に描いたような父親とは違い、細身のスーツがよく似合うダンディーなお父さんです。ハーフパンツにウィンドブレーカーという出立です。お父さんは60余年のお年だったはずですが、元気なものですねぇ。笑顔で「Bye!」と言い、たぶんランニングに行った模様です。さすが外国、去り際がかっこよすぎやしないか!

 「朝食はシリアルがあるから勝手に出して勝手に食べてね」と言われていたのですが、シリアルがどこにあるかわからず、再び部屋へ戻るも、することがありません。昨日から暇人確定なのに、早起きしちゃうなんて、しかも、私の大好きな本など暇を潰せる代物が一切なく、手元にあるのはパソコンとアイフォンのみ。

 あー暇だ。暇すぎて死ぬかもしれない。

 まだ7時前のシドニーの休日は、電車もバスもフェリーもやっていません。外国の休日は本当にどこもお休みのようです。わざわざ調べたので間違いありません!オージー(オーストラリア出身のオーストラリア人の呼び名です)はコーヒーが大好きなので、カフェはやっているそうですが、それ以外は11時頃から始まるようですね。そりゃ日本人が働きすぎと言われるわけですよね。しかし、窓から垣間見える青空につられ、学校の下見は昼過ぎにするとして、とりあえず朝のお散歩へ行くことにしました。顔を洗って、軽く化粧をして、日焼け止めを塗りたくっていると、誰かが降りて来て何やら食器をカチャカチャ朝食を食べている様子です。よっしゃ今でしょ!と思いつつも、日焼け止めを塗り終わりたい気持ちが、朝食のありかを知りたい気持ちよりも勝り、とにかく日焼け止めをひたすらに塗りたくっていました。可及的速やかに終わらせてキッチンに行くと、すでに誰もいません。なんて早技!やはり「今だ」と思ったその瞬間が大切なことを改めて学びました。

 しかし、奇跡的にキッチンにシリアルが置いてありました!ラッキー!さっそく食べ始めました。日本にいるときも朝食はシリアルかヨーグルト派でしたが、海外で食べる朝食シリアルは気持ちが違いますね。異国気分を一人楽しみつつも、シリアルが日本の方が美味しい気がするのは気のせいだろうか。しかし日本と同じケロッグでした。それもそのはずで、実はオーストラリアでは、日々の食事を楽しむという習慣がないそうです。食事は作業であり、歯を磨くようなものという考え方が一般的であり、そのせいか食事があまり美味しくないと言われています。食事を楽しむ文化のある日本人としては悲しい事実ですが、それも文化の違いです。一人暮らしを始めたら、食事を楽しむ方法を考えることにします。
 食後は、予定通り散歩し、一時帰宅した後にフェリーに乗りました。とんでもなく綺麗でした!オーストラリアにはビーチが山ほどあるので、いける限りのビーチを訪れたいと思います!楽しみ!!

◆いざ、シドニーへ行かん!

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 シドニーはオーストラリアで最も栄えている都市ですが、東京と違うのは、緑が豊かなことだと思います。日陰が寒いからなのか理由はわかりませんが、日本のように毛虫やハエのような害虫がいないため、快適なマイナスイオン浴ができそうです。フェリーで海を楽しみつつ市街地に到着した私は、多少迷いながらも学校に到着しました。時刻は12時前です。今日の予定は終了。早い!早すぎる!どうしたものかと悩みつつ、目の前の公園を散歩することにしました。

◆巨大ハイドパーク

 シドニー市内に大きな公園がいくつかあり、学校の目の前にはハイドパークという公園があります。学校名がハイドパーク校ということもあり、一度は行っておこうくらいの軽い気持ちで行きました。しかし入ってびっくり、歴史的雰囲気を醸すものがいくつもありました。せっかくなので紹介します。
 

 ハイドパークは、1810年に造園された南北に長~く伸びた公園だそうです。予想以上の古さ!500本以上の大木があり、まるでジブリの世界のような木々の隙間をお散歩することができます。木漏れ日を楽しみながらのんびり歩いていると、鳥がぴょろぴょろ鳴いており、さらにはキジのような鳥が我が物顔で闊歩していました。まるで植物園のような風貌です。途中でチェスの超絶巨大オブジェがあり、ジブリ気分から一瞬でハリーポッター気分へ!これで誰かチェス始めてくれないかなとか、挙動不審にしていると、突然スケーターボーイが飛んできました!ビビりすぎて危うくこけるかと思いました。というか心臓止まるかと思いました。久しぶりにこんなにもビビりました。
「危ねぇだるぉがアホんだるぁ!!」と鬼の形相で振り返りましたがしかし、
「Sorry!」
とかっこよく言われたので許します。まじイケメン!

 イケメンとのプチハプニングに内心ルンルンと歩いていると、大きな噴水がありました。

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四方から亀がハイドロポンプよろしく口から水を吹き出し、中心にどこかを指さした青年の銅像があり、青年の足元から放射線状に噴水されていました。詳しくは分かりませんが、フランスから贈呈された噴水らしいです。戦争がらみだと思います。他にも色々オブジェがあったんですが、全部みてると疲労困憊になりそうなので、噴水近くのベンチで小休憩しました。日陰は海風が冷たいので寒いけど、日向は日本よ7倍の紫外線を放つ危ない太陽。もちろん寒がりな私は日向を選択しましたよ。あー痛い。暑いというより日差しが痛い。暇だし痛いし、ベンチの目の前に見えたメアリー大聖堂という巨大な教会に侵入してみました。

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どこもかしこも鮮やかなステンドグラスが張り巡らされており、都会の喧騒を忘れさせるひんやりとした静けさに、神を信じたことはありませんが、心を洗われたような気分になりました。1時間くらいぼんやり。こんなに無になる時間は久しぶりでした。たまにはいいものですね。だんだん寒くなってきたので大聖堂の横のベンチに座り、またぼんやり日向ぼっこし、暑くなったからまた大聖堂でぼんやりし、というのを数回繰り返しました。日が暮れてきたので帰宅するという、表題にもあるほどに凄まじい暇人を久しぶりに体験した一日でした。

余談

ところで余談ですが、シドニーでは歩行者信号は押しボタンを押さないと絶対に青になりません。というのも、暇人が信号を無視するわけもなく、赤だったため青になるのを待っていました。車道の縦横両方が2回青になっているのを見て、なぜ歩行者信号はいつまでも赤なのかと不思議に思っていたら、オージーらしき人が電信柱の銀のボタンを押しました。すると、当然のごとく青になり、私は唖然としました。なぜって、そのボタンには何の記載もなく、辛うじて矢印が付いているだけ!これが歩行者信号のためのボタンだと思うかっていう話ですよ。
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